SHERLOCK HOLMESの世界

2014年5月に、DAWSON LINTON & COのビンテージシャーロック・ハットが、TVシリーズ「シャーロック・ホームズの冒険」の放映にあたり、「スカパー!TVガイド BS+CS」で紹介されました。ハットはシャーロック・ホームズのトレードマークの鹿討帽で英国老舗帽子ブランドCHRISTY’S LONDON社製のもの。モスグリーンの地にパンプキンとグリーンの格子柄のツイードのハットは長年愛用されたようで、ユーズド感たっぷり。実はコナン・ドイルの原作には鹿討帽についての明記はなく、短編小説のバス込む渓谷の惨劇」に描かれた挿絵によって、ホームズと言えばパイプとルーペに並んで、鹿討帽のイメージが広まったよう。ギネスブックによると、名探偵シャーロック・ホームズは「最も多く映画化された主人公」。その中でも前期の「シャーロック・ホームズの冒険」の主演、JEREMY BRETTは最も原作のシャーロック像に近いと、シャーロックファンから圧倒的な支持を持っています。BRETTは、1984年から1994年までホームズを演じ続け、全集を完成する前に心臓病のため短編集を含む18作品を残して他界したそう。そんなBRETTのスチル写真を含め、名探偵シャーロック・ホームズの世界観を満喫できる画像を集めてみました!

まずは今回、紹介していただいたDAWSON LINTON & COのビンテージハット。[CHRISTY’S LONDON Vintage Tweed Sherlock Moss] 英国製 CHRISTY’S LONDON社 ビンテージ ツイード シャーロックハット モスグリーン ¥5,200

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これが前述「スカパー!TVガイド BS+CS」に掲載された記事。

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シャーロック・ホームズの作者、サー・アーサー・イグナチウス・コナン・ドイルSir Arthur Ignatius Conan Doyle(1859年 – 1930年)。スコットランド・エディンバラに測量技師補チャールズ・ドイルの息子として、アイルランド系・カトリックの家庭に生まれました。エジンバラ大学医学部を卒業した後、医師として診察所を開業したドイルでしたが、大きな成功は得られませんでした。患者を待つ時間を使って、副業で小説を執筆して雑誌社に投稿するようになり、1884年にはシャーロック・ホームズシリーズの第一作である長編小説『緋色の研究』を発表しました。1891年に執筆業一本に絞り、『ストランド・マガジン』で読み切りのホームズ短編小説の連載を始め、爆発的な人気を獲得しました。歴史小説を自分の本分と考えていたドイルは、ホームズシリーズが有名になり過ぎると、ホームズを倦厭していたようですが、現代のミステリー小説の基礎を築いたとされています。

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1984年から1994年までホームズを演じ続けたジェレミー・ブレット。その姿はシドニー・パジェットが描いた挿絵から抜き出て来た程とまで言われ、奇抜かつ繊細な演技はファンから圧倒的な支持を得ました。英グラナダテレビため収録された5シーズンにわたるシリーズ「シャーロック・ホームズの冒険」は現在でも人気が衰える事がなく、NHKだけでなくCATVのチャンネルでも数多く再放送されています。

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1939年から1946年の間に何度もホームズを演じたベイジル・ラスボーン(Basil Rathbone)。ワトソン役のナイジェル・ブルース(Nigel Bruce)とのコンビで、映画やラジオで人気を博しました。

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舞台でホームズを演じて人気を博した俳優、ウィリアム・ジレット(William Gillette)。自ら脚色した2本の舞台で、インバネス・コート、鹿撃ち帽、吸い口の大きく曲がったパイプなど、現在まで広く浸透しているホームズ像を形成しました。

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ホームズ・ズシリーズは1887年に第一作である長編小説『緋色の研究』にはじまり、1927年まで4つの長編と56の短編からなります。現代までの間に出版された本、連載された雑誌の数はあまた。美しい装丁のブックカバーや雑誌の表紙、ポスターを集めてみました。

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挿絵もたくさんあります。イギリスでは切手にもなりました。

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そして気になるのが、ホームズがワトソンとルームシェアしている下宿、221B BAKER STREET。ロンドンのベーカーストリートにはこの架空の住所が実際に設けられ、シャーロック・ホームズ・ミュージアム所在地となっています。ホームズファンならば、一度は訪れてみたいものです。こちらが下宿の間取り。

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内装はなんともドーソン・リントン好みです。

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最後に現代版のホームズ。ガイ・リッチー監督の『シャーロック・ホームズ』(2009年)。ハリウッドらしい、コメディとアクションの要素が強く、作品としてはイマイチだった記憶があります。でもスチルで見ると格好いいですね。

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こちらはベネディクト・カンバーバッチ主演のBBC制作のテレビドラマ『SHERLOCK(シャーロック)』。舞台が21世紀でスマートフォンやGPSといった現代科学を駆使して推理するホームズが話題を呼びました。英国アカデミー賞最優秀テレビドラマ賞、も受賞しています。私はまだ見ていないのでなんとも言えませんが、ドーソン・リントンとしては現代版には興味がないというのが本音です、、

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おまけに、、、ロンドンにあるホームズの像。

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